「よだれつわり」の症状はいつまで続くのか、症状の軽減のために摂りたい栄養素や、日常生活の中でのよだりつわり対処法をご案内します。
先輩ママさん234人へのアンケートを交えながら、妊娠中、止まらぬ唾液にどう悩まされ、どう対策したのかもお伝えします。
よだれつわりの症状
「よだれつわり」は別名、唾液過多症とも呼ばれています。
「よだれつわり」になると唾液の分泌量が必要以上に増えて、じわじわと溢れて止まらなくなります。
つわり時期は味覚・嗅覚が過敏になるため、唾液自体の味やにおいも強い不快感を招きます。
普段、口腔内の菌の繁殖を防いだり、消化を助けたり、酸を中和したりと健康に関わる様々な働きをしてくれている唾液ですが、よだれつわりに陥ると、ひたすら不快で憎らしいものと化してしまいます。
しかもこの症状は、ただ煩わしいだけの症状ではありません。
唾液成分の90%以上は水のため、症状が重いと脱水症状に陥る危険まであるのです。
【妊娠時に経験したつわり症状】
※複数回答可
お医者さんにも知らない人がいる、と言われている「よだれつわり」ですが、当ブログ調査によると、つわりがあった妊婦さんの5人に1人が、妊娠中に「よだれつわり」になったと回答しています。
よだれつわりは、症状としてはそこまでマイナーではないことが今回のアンケートで明らかになりました。
以下、よだれつわりに悩まされたことがある女性の体験談を交えながら、症状の具合やよだれつわりが終わる時期、軽減対策についてご案内します。
みんなの「よだれつわり」事情。こんな症状に悩まされました
よだれつわりの症状-とにかくヨダレが止まらない!
「なんだか口の中に唾液がたまるなあ」程度の妊婦さんから、飲み込むのが追いつかず、10分に一回以上吐き出さねばならない妊婦さんまでいらっしゃいます。
よだれつわりになると、唾液の味が不味く感じたり、飲み込んだ大量の唾液が胃に不快感をもたらし、嘔吐することもあります。
また、独特のニオイも不快感情を加速させます。
絶えず処理し続けなければならないストレスに加え、味覚、嗅覚の三重苦…よだれつわりは、とても苦しいつわり症状の1つです。
【つわり症状で最も辛かった症状】
よだれつわりの発症率としては、全症状中8位で5人に1人の割合となっていますが、症状の辛さでは4位にランクインしていることからも、そのしんどさはかなりのものであると想像できます。
しかしながら先述のように、この症状は広く認知されているとは言えない現状で、周りから理解を得ずらいのもこの症状のつらいところです。
「よだれつわり」がはじまる時期・終わる時期は他の症状よりやや遅め
「よだれつわり」がはじまる時期は、吐きつわりと同時だったり、他のつわり症状が収まる頃に出始めたりと、妊婦さんによって個人差があります。
全体としてみると、やや遅く発症する妊婦さんが多い印象です。
よだれつわりがあった期間は?-みんなのアンケート調査結果
「よだれつわり」が終わる時期は、お腹が目立ってくる頃(妊娠4ヶ月前後)が目安のようですが、他のつわり症状よりも長引くことが多く、症状は軽くなりながらも、妊娠5か月~7か月まで引きずることもあります。
場合によっては出産まで続くこともあります。
「よだれつわり」はなぜ起こる?原因は「セロトニン」不足
アメリカの学者さんの説によると、唾液過多症は「副腎皮質ホルモン」の増加が原因で起こります。
これは別名ストレスホルモンと言われる物質で、幸せ体感物質のセロトニン(神経伝達物質)が減少することで増えてしまいます。
そしてセロトニンの減少は、ビタミンB6の不足から起こります。
順を追って整理しますと、
ビタミンB6が不足する
↓
セロトニンが減少する
↓
副腎皮質ホルモンが減少する
↓
よだれつわりが止まらない
という流れで、よだれつわりが起こっていると考えられます。
よだれつわり軽減対策-実験でも効果が実証されている「ビタミンB6」を摂ろう
上記から、「ビタミンB6をしっかり摂取する」ことで、よだれつわりの軽減が見込めます。
また、過去にアメリカで行われた実験では、ビタミンB6の摂取で、吐き気を中心としたつわり諸症状の改善が期待できると実際に結論付けられています。
しんどい「よだれつわり」から一刻も早く解放されるために、ビタミンB6を意識して摂っていただけたらと思います。
ビタミンB6が多く含まれる食べ物(含有量が多い順)
下記は、100gあたりの含有量(単位はmgとなります)
- にんにく(1.5)
- まぐろ(0.94)
- 牛レバー(0.89)
- かつお(0.76)
- 鳥ひき肉(0.68)
- いわし(0.68)
- さけ(0.64)
- 鶏ささみ(0.60)
- さんま(0.54)
- 生ハム(0.52)
このように、含有量1位のニンニクでも、100gあたりの含有量は1.5mg程度です。
つわり改善実験に用いられたビタミンB6の量は、8時間毎に10~25mgを3日間ということですので、毎日の食事から症状改善に効果がある量のビタミンB6を摂取するのは困難かと思われます。
よだれつわり軽減には、ビタミンB6サプリの摂取が現実的
そもそも、あふれるヨダレでしっかり調理したり、食べたりできる状況ではないですよね。
ここはサプリに頼るのが、ベストな選択な気がします。
私がおすすめしているのは、美的ヌーボ
という妊婦さん推奨サプリです。
一錠になんと100mgのビタミンB6が含まれていて、さらにビタミンB6の効果を高める栄養素や、赤ちゃんの脳や神経、骨の成長に重要な栄養素もしっかり含まれています。
このサプリメントを、つわり全症状の改善が見込めるサプリメントとして詳しくご紹介しておりますので、興味がありましたらご覧になってくださいね。
⇒つわり軽減が期待できるサプリメント【ビタミンB6含有】のご紹介
症状の重さ別、よだれつわり日常対策
症状の強さによって、よだれつわり対策は変わってきます。
軽度のよだれつわり対策 4か条
- 破棄する雑誌を破いた紙や新聞紙を入れたビニールに吐く(処理が楽)
- アメを舐めたり、ガムをかむ(やや気が紛れます)
- うがいをする(ややすっきりします)
- 就寝時はタオルを噛んで寝る(入眠しやすくなります)
重度のよだれつわり対策 4か条
- (家の中では)洗面器を持ち歩く
- (家の中では)マフラーのように首元をタオルで巻いて、流れるに身を任せる
- 就寝時は唾液が落ちそうな場所一体にゴミ袋+バスタオルを敷いておく(シーツを変えるより処理が楽)
- 外出時は、アルミ缶や注ぎ口をはずした不透明な水筒で対処(飲んでいるか吐いているか周囲にわかりづらい)
軽度にしても重度にしても、ティッシュやタオルは唇が刺激されて荒れてしまうのでオススメできません。
とにかく、出るに任せてビニールや容器に落とし込みましょう。
また、軽度でも重度でも、平時以上に水分が排出されている状態にありますので、水分補給に気をつけていただけたらと思います。
ただし真水を大量に飲むのは注意が必要
妊娠中に真水を飲むと、血清浸透圧が低下し、嘔吐や頭痛を引き起こす場合があります。
水分補給には、ポカリスエット、アクエリアス、OS-1などの経口補水液がおすすめです。
よだれつわりと同時期に吐きつわりにも苦しんでいらっしゃる場合の飲みやすいドリンク、摂りやすい食事については、以下にまとめております。
参考になれば幸いです。
よだれつわり軽減のためにみんながしていた対策は?
アンケートでは、以下のようなお話を伺えました。
全体的に、症状軽減のために「シュガーレスの飴やガムをかむ」「ミント系のガムや、フリスクを食べる」という答えが多かったです。
ですが、やはり「気を紛らわす」程度の効果しかなかった、というのが大半の答えでした。
つわりは個人差が大きく、100%全ての方に効く方法が確立されてはいませんが、是非、期待値の高いビタミンB6の摂取をお試し頂けたらと思います。
私のよだれつわり体験談
私のよだれつわりは、妊娠4ヶ月始め(12週)から妊娠5か月いっぱい(19週)まで続きました。
期間としては満2ヶ月と、吐き気があった期間に比べると長くはなかったのですが、症状は深刻でした。
とめどなくじわじわとあふれてきて、酷い時ですと5分と待たずに口の中いっぱいに唾液が溜まりました。
ティッシュやビニール袋ではどうにもならず、家では洗面器、外出時はペットボトルに出し続ける日々を送りました。
外を歩く私を見た人は、気味悪く感じたことと思います。頻繁にペットボトルに唾を注ぎながら道を歩く女性…よだれつわりは元々ほとんど知られていませんし、そもそもお腹も膨らんでいなくて妊婦に見えませんでしたし、ただの「頭のおかしい気持ち悪い人」と認識されたかもしれません。
この時は気持ち的にもいっぱいいっぱいで、周りを見る余裕がありませんでした。でも今になって思うと、外出時は不透明なタンブラーや水筒を飲むように見せながら、自然に唾液を吐きだせばよかったと感じています。
よだれつわりは日中もつらかったですが、就寝時もつらかったです。寝ていてもあふれて来て、涎のあふれる間隔に何度も起きてしまったり、起きた後、顔付近のシーツがびちょびちょになっていたこともありました。
この臭いもきつい!
そう、唾液つわりって、臭いのダメージもきついんです。
だるい体について回る臭いの不快感。その匂い源を持ち歩いて過ごさなければならない苦痛。よだれつわり中は散々な毎日となりました。
ただ、冒頭にも書きましたが、よだれは菌の繁殖を防ぐ効果があるせいか、妊娠中の歯科検診は問題なくクリアし、妊娠全期を通して虫歯にもなりませんでした。
この点については、ラッキーだったとポジティブシンキングしている次第です。
よだれつわりに関する記事
読者さんから、よだれつわりの症状を伴うつわり体験談を頂きました。
⇒気持ち悪い日々が出産まで続きました-みぃさん(32歳)のつわり体験談
私のつわり日記でよだれつわりに言及している記事はこちらです。