私は妊娠前までトマトLOVE人間でした。
とにかくトマトが好きで好きで、毎日食べていました。
しかし、つわりが始まった途端、私の舌は、あんなに美味しいと感じていたトマトを全く受け付けなくなりました。
みずみずしくて、甘酸っぱくて、くちゃっとつぶれる触感となめらかなつぶつぶの口当たりが絶妙なトマト。
この世の奇跡だと思っていた愛しのマイナンバーワン野菜。
それが妊娠後、べちゃべちゃして、ザラザラして、生臭く、甘さとすっぱさのバランスが崩壊したこの上なくマズイ野菜へと変貌を遂げたのです。
それまでは、「トマトが嫌いな人って意味不明」と思って生きてきましたが、味覚つわりになって初めて、トマトが嫌いな人の嫌いたる理由を知ることが出来ました。
妊娠することで、本来の私のままでいたらわかり得なかった他人の気持ちを理解することが出来た、これについては、かけがえのない経験が出来たと言えるのかもしれません。
ですがこの事件は、「良い経験をしたのでした、めでたしめでたし」では終わりませんでした。なぜなら、トマトに関しては結局、出産後2年経っても、味覚が戻っていないからです。
あんなに好きだったトマト、私の知っているトマトへの感動はこの世から消え失せ、二度と味わうことが出来ないものになってしまいました。
この私の心の孤独をどう表現すれば伝わるでしょうか…
恋人が記憶喪失になって、そこにいるのは恋人であるけれど自分の知っている恋人ではない、みたいな感じでしょうか。
逆に好きになったまま戻らなかった味覚について
一方で、妊娠中に好んで食べるになって、出産後もそのまま好きでい続けている食べ物があります。
それは、「スイーツ」です。
チョコレート、アイス、ケーキにプリン。クッキー、ポテチ、おせんべい。
妊娠前は、ほとんど手に取ることのなかったこれら食糧に、今ではときめいてしまうのです。
なんて残念な展開なんでしょう!
年齢的に代謝が加速的に悪くなっているこの時分に、スイーツを好きになって良いことなんてあるのでしょうか?
あぁ、ケーキを1つ食べ切る前に、甘さに飽きていたあの頃の自分に戻りたいです。
私のつわり中の味覚変化についてのまとめ
このような感じで、つわり中の味覚の変化が出産後も一部戻らない場合もあります。
特に危険なものを好きになってしまったことが残念でなりませんが、感覚器から受ける刺激が180度変化するというのは、本当にないことだと思います。
ちょっとした生まれ変わり体験だと、前向きにとらえて生きて行こうと思います。