妊娠中のストレスや、体の不調を解消する方法の一つとして、アロマテラピーがあります。
アロマは、妊娠に関わる様々な不快症状に効果があるとされています。
当サイトのアンケートでは、先輩ママさんの3人に1人が、「妊娠中にアロマをつかったことがある」と回答、「妊娠中アロマを使って効果を感じた」と回答したママさんはなんと9割以上にのぼりました。
ただ、妊娠中のアロマオイルの使用は、精油の種類によっては、赤ちゃんの成長に悪影響を及ぼす場合があるので注意が必要です。
本記事では、
- アロマテラピーとは。妊婦さんにどんな効果があるのか
- 妊婦さんOKおすすめ精油(症状・効能)と、NG精油
- 妊娠中のアロマオイルの活用法-イラスト付マッサージの仕方
上記について、ご案内します。
長い記事となります。下の目次をクリックすると知りたい部分まで飛べます。
アロマテラピーとは。なぜ妊婦さんにおすすめなの?
アロマテラピーとは、「アロマ(aroma=芳香)」と「テラピー(療法)」の2つの言葉を組み合わせて作られた言葉です。植物の香りや有効成分を100倍以上に凝縮した「精油(=エッセンシャルオイル)」を使って、体の不調を癒し、健康に役立てます。
アロマは、心・体・皮膚それぞれに、以下の作用をもたらします。
- 心に対する働き-情緒の安定・鎮静効果
- 精油を嗅ぐと、エンドルフィン、セロトニン、アドレナリンといった、多幸感・情緒の安定・鎮静などの効果をもたらす脳内の神経伝達物質が分泌される。自律神経など内分泌系の働きをコントロールしている脳の部位は、香りで刺激されやすい。
- 体に対する働き-免疫力UP・代謝の促進
- 免疫力を高めたり、血液やリンパの流れを促進したり、臓器の働きを向上させる効果がある。マッサージをする際には精油成分の作用を加えることでプラスの効果を発揮。
- 皮膚に対する働き-ターンオーバーの正常化
- 血行促進→新陳代謝(ターンオーバー)を活性化。殺菌消毒作用もある。皮膚に優しく触れることで情緒が安定され、ストレスへの耐性も高まる。
このようにアロマは、心の安定・免疫力アップに代謝の正常化・肌への好影響も期待できるのです。
妊娠時期は、ホルモンバランスの変化で心身ともにトラブルに見舞われやすい時期ですが、赤ちゃんへの影響を考えると薬などの医薬品は使えません。けれど、アロマテラピーは医療ではないので妊娠中でも行えます。自然界の香りの力を借りて不調を軽減出来るのは助かりますね。※
※妊娠中に使用してはいけない精油も存在します。これについては後述します。
アロマが妊婦さんにもたらす素敵な効能
芳香成分による効能は広く認められていて、その効果は多岐にわたっています。
特に妊婦さんに嬉しい効能を以下にピックアップしました。
- 抗菌作用
- 細菌の増殖を抑え、感染を予防。
- 抗ストレス作用
- ストレスへの抵抗性を高める。
- 自律神経調整作用
- 自律神経のバランスを整える。
- 抗アレルギー作用
- アレルギーの症状を緩和する。
- 解毒作用(むくみ解消)
- 体内の老廃物の排出を助ける。
妊娠中にこんな風にアロマを使って、こんな効果がありました-先輩ママさんたちの声
先輩ママさんに聞いてみたところ、アロマの利用でこんな効果があった、という声が寄せられました。
吐き気や気持ちをスッキリさせる目的の他に、寝入りをよくする、においつわり対策、むくみ対策でお使いの妊婦さんも目立ちました。
妊娠中に使えるアロマオイルと、使ってはいけないアロマオイル
それでは、妊娠中に使える精油(エッセンシャルオイル)と、使ってはいけない精油を見ていきましょう。
妊娠中に使えるアロマオイルとその効果
まずは、妊娠中でも安心して使えるオイルをご案内しますね。
精油の名前 | 効果 |
---|---|
スイートオレンジ | 冷え性改善、便秘・消化不良改善、精神安定、不眠 |
グレープフルーツ | 吐き気の軽減、食欲の安定(過食・食欲不振の改善)、イライラ・不安など情緒不安定の改善、冷え性改善 |
ローズウッド | 不安・ストレスの軽減、精神疲労の回復、免疫力アップ |
マンダリン | 妊娠線予防、高血圧予防、自律神経異常の回復 |
ゆず | 頭痛、胃腸トラブル、むくみ、冷え性 |
レモン | 吐き気・胸やけ、消化不良、むくみの軽減、感染症予防 |
ベルガモット | 不眠、便秘・下痢、情緒不安定の改善、食欲不振 |
これらの精油を扱っていて、かつ少量買いもできるサイトをご紹介しておきますね。
安心安全な天然100パーセントの精油を売っているショップをピックアップしました。
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5mlから販売しているショップさんはあまりないので、試し買いなさるにはとてもおすすめのショップさんです。
こちらのショップさんでは、お得なセット売りもしています。
6本自分で選んで購入できますので、お悩み症状が複数ある妊婦さんにおすすめです。
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妊娠中に使えないアロマオイルと使ってはいけない時期
妊娠中は禁忌(タブー)の精油として以下のものが挙げられます。以下の精油は原則として禁止されているので使用を控えましょう。
精油の名前 | NGの理由 |
---|---|
カモミール | (妊娠後期までNG)子宮の中のものを押し出す作用がある |
ローズ | |
ラベンダー | |
ジャスミン | (臨月までNG)子宮の収縮を促し、分娩促進作用がある。 |
ペパーミント | (妊娠全期にわたってNG)血圧上昇に繋がる |
セージ | (妊娠全期にわたってNG)ホルモンバランスが崩れる |
フェンネル |
それぞれ詳しく解説していきますね。
カモミール、ローズ、ラベンダーには「通経作用」がある
この3つのアロマオイルには鎮静、鎮痛、抗ウイルスといった効果がありますが、同時に生理不順を改善する「通経作用」があるため、子宮の中のものを押し出し出してしまう可能性があります。特に妊娠初期の使用は避けましょう。
ジャスミンは、子宮収縮の危険性がある
精神安定や鎮静といった精神面での効果があります。
妊娠中に使えない理由として、子宮の収縮を促し、分娩促進作用があるからです。
臨月であれば使用に問題はありませんが、それまでは使用は避けましょう。
ペパーミントは、血圧上昇のリスクがある
気分爽快になる清涼感のある香りのペパーミントですが、血圧上昇に繋がる作用もあります。妊娠中は、血圧に注意する必要があるので使用は避けましょう。
セージ、フェンネルを使うと、ホルモンバランスが不安定になる
消化促進や神経を強化させる効果があるセージ、フェンネル。
この2つには女性ホルモンであるエストロゲンの分泌を促す作用があるため、妊娠中には使えません。
エストロゲンとは、排卵を促す作用のことを言います。従って、エストロゲンの様な働きをするアロマを使ってしまうと、ホルモンバランスが崩れるので使用は避けましょう。
妊娠期別に見るおすすめアロマオイルと注意点
続いて、アロマ使用の妊娠時期ごとの注意点をご案内しますね。
妊娠初期(つわりの時期)-柑橘系の精油だけを使おう
妊娠3か月までは、特にデリケートな時期ですから、アロマの使用にも慎重になる必要があります。子宮収縮効果のあるアロマは厳禁です。
妊娠初期にOKとされているのは柑橘系のアロマです。柑橘系の精油は、吸入することでつわりが楽になる場合があります。
つわりによる吐き気や胸やけの緩和におすすめのアロマ
- グレープフルーツ
- レモン
- ベルガモット
この3つのアロマは、妊娠初期から使用可能な精油で、つわりによるムカムカなどの不快感を解消させる効果があります。柑橘系の香りは、気分をさっぱりとさせてくれますので、吐き気を軽減したり、嘔吐後の気持ちのリフレッシュにも役立ちます。
これらのアロマには、気持ち悪さ軽減のほかにも、以下の効果もあります。
精油名 | 吐き気緩和以外の効果 |
---|---|
グレープフルーツ | 食欲の安定(過食・食欲不振の改善)、情緒不安定の改善、冷え性改善 |
レモン | 消化不良、むくみの軽減 |
ベルガモット | 便秘・下痢、情緒不安定の改善 |
この3種類のアロマがブレンドされた、妊婦さん専用のアロマオイルがありますので、ご紹介します。
AMOMA マタニティリフレッシュ
助産師でもあるアロマセラピストが作った安心安全・高品質なマタニティー専用アロマオイルです。
1本(10ml)当たり1,500円なのですが、
柑橘系の精油の価格はそれぞれ1本(10ml)あたり、
グレープフルーツ 1,600円~2,800円
レモン 1,700円~2,600円
ベルガモット 2,000円~3,000円
上記が相場ですから、3種類のアロマの効能が期待できて、この価格というのはなかなかのお得感です。
ブレンドする手間がいらないのもうれしいですね。
私も実際にこのアロマオイルを購入して試してみましたが、非常にストレートな香りで、「余計なものが何もない」、という印象でした。
これなら、においに敏感な状態にある妊婦さんでも、ほとんどの人が快適に使えるのでは、と感じました。
精油1滴が0.05mlですので、一回に2滴使うと100回使用できることになります。
平均的なつわりの期間を考えると、十分な量ですね。
つわり時のアロマ活用法
先述のとおり、柑橘系のアロマの吸入でつわりの症状が和らげます。
外出先でリフレッシュしたい時には、ハンカチやマスクにアロマオイルを1~2滴垂らして使うと、つわりの中でも苦手な匂いを忘れることが出来ます。
マスクを使う際には直接肌に触れないように、コットンやガーゼにオイルを垂らして使って下さいね。
妊娠中期-アロママッサージもOK
妊娠中期からは、妊娠線予防やむくみ解消に、アロマオイルが大きな助けになってくれます。
妊娠5ヶ月(16週目)安定期以降は、アロマトリートメントを利用することが出来ます。
(ただし、お腹が張っていたり、早産の可能性がある状態での使用はNGです)
アロママッサージのオイル調合や、マッサージの仕方については後述しますね。
また、妊娠中期は食欲旺盛になって体重増加が気になる時期です。グレープフルーツの精油は食欲を抑える効果や、気持ちが落ち着く効果があるのでこの時期に特にオススメです。
妊娠中のマッサージにおすすめのアロマオイル
先ほどご紹介しました、助産師のアロマセラピストが配合を担当しているアロマオイルのショップ「AMOMA」で取り扱いのある、妊娠線予防オイルについてご紹介します。
伸びの良いマカデミアナッツオイルをベースに、肌の潤いとハリを保つ効果のある「パルマローザ」、殺菌・感染予防のある「フランキンセンス」、高血圧、自律神経の安定、妊娠線予防に効果のある「マンダリン」を配合した、妊婦さん専用のマッサージオイルです。
妊娠後期-禁忌だった精油も一部解禁
37週からは、禁忌だったウッド系の精油の一部が解禁され使用できるようになります。
セージやジャスミンは、出産時に使用される場合があり、陣痛の痛みを軽減するとともに子宮の収縮を促す作用があります。ただ、専門家の指導・管理の下での使用が好ましいです。
臨月の妊婦さんにおすすめのアロマオイル
AMOMAでは、バースサポートのアロマオイルも購入できます。
レモングラス(精神疲労や不安・緊張の鎮静、むくみ改善)・クラリセージ(情緒安定・通経作用)・ジンジャー(消化不良・便秘改善)・ジャスミン(子宮強壮・出産促進)が配合されています。
妊娠中のだるさやストレスを軽減するアロマ活用法
妊娠全期にわたって妊婦さんがアロマに一番求めているのは、「リラクゼーション」だと思います。
以下、心と体の緊張を解いて、ストレスから解放してくれる精油とその活用法についてご紹介しますね。
妊婦中のイライラ・気分がすぐれないときにおすすめの精油
- オレンジ
- ローズウッド
- ゼラニウム※
この3つのアロマは、リラックスするのに最適です。嗅いだ瞬間に和やかな気分にしてくれるのと同時に、中枢神経系を強化し安定させてくれます。
※ゼラニウムは、妊娠中期以降の使用を推奨されています。
妊婦中におすすめの精油活用法
妊婦さんのストレスを緩和させる日常生活でのアロマ活用方法を4つお伝えしますね。
芳香浴
ボウルやマグカップに80度ぐらいのお湯を入れて、精油を2、3滴垂らして香りを拡散させます。
使用する精油は、妊娠中のマイナートラブルの緩和に広く効果的なオレンジがおすすめです。
アロマスプレー
スプレーボトルを購入し、無水エタノール(薬局で購入できます)10mlに精製水20mlを加え、好みの精油を数滴加えると簡単にアロマスプレーが出来ます。
カーテンにスプレーして使うと、風邪の予防にもなります。
バスソルト
小皿に天然塩40gを入れ、好みの精油を3、4滴垂らし、木のへら等で精油を塩全体に広げます。そして、お風呂に入れて香りを楽しみます。
入浴中に精油が直接肌に触れるのではないかと心配されるかもしれませんが、精油には水に溶けない性質があります。妊娠中は肌が敏感になっているので、必ず天然塩、はちみつ、重曹等で乳化させて使用してくださいね。
浴室で香りを楽しむ
妊娠し、肌が敏感になっているので、先述のバスソルトの方法で芳香浴をすることに不安がある場合には、シャワーで楽しむ方法があります。
浴室の隅に精油を垂らし、シャワーをかけることにより浴室に香りが広がり、芳香浴を楽しむことができます。
ただし、柑橘系のアロマはシミになりやすいので目立たないところにアロマを垂らすことをおすすめします。
自分で出来る!マタニティーアロママッサージのすすめ
妊娠中のアロママッサージは、安定期に入った頃である16週~20週頃から始めることが出来ます。腰痛やむくみの緩和に繋がります。
ただし、アロママッサージを始める前に、毎回お腹の張りがないか確認をして下さい。張りがある時は、マッサージはしないでくださいね。
また、心配な場合はお医者さんに相談した上で使用してくださいね。
エステでアロママッサージを受けるのもいいですが、自宅で簡単に出来るセルフマッサージもおすすめです。
自分の体調や気分に合わせて選んだ精油とキャリアオイルを選んでブレンドし、マッサージオイルを作り、マッサージをしてみましょう。
- ホホバオイル(無臭で滑りが良く、8ヶ月以上もつ)
- スイートアーモンドオイル(保湿・皮膚軟化作用、各種ビタミン配合)
- エキストラバージンオリーブオイル(痛みや疲労の緩和・妊娠線予防)
が、キャリアオイルの中ではおすすめです。
以下のホホバオイルは、国際的オーガニック認定機関OIAから認証を受けた安心なキャリアオイルです。ベビーマッサージにも使用可能です。
アロママッサージのオイルのブレンドの目安は通常以下となっています。
使用範囲 | 全身 | 部分 |
---|---|---|
キャリアオイル※ | 25ml | 5~10ml |
精油 | 5~10滴 | 2~4滴 |
妊娠してからは肌が敏感になっているので、アロマトリートメントをする際には、これよりも濃度を少し薄めて使用するのが安心です。
※キャリアオイルとは、精油にブレンドするベースとなる植物油のことです。
ピュアオイル、マッサージオイルとも言い、オレイン酸やビタミン、ミネラルなど、肌に良い成分が含まれています。無香料無着色のものを選びます。
対して精油は、「エッセンシャルオイル」とも言われます。
精油を選ぶ際には、アロマの香りで選ぶのもいいですが、効能から選ぶ方法もあります。
例えば、妊娠線の予防のアロマであれば、マンダリンやネロリの精油がおすすめです。
続いて、妊婦さんのためのアロママッサージの仕方についてご案内しますね。
お腹のマッサージ方法
妊娠線ケアもかねて、お腹のマッサージをしていきましょう。
手にオイルを取り、両てのひら全体で温めて馴染ませます。
おへそを中心に円を描きながら、お腹全体にオイルを広げていきます。
お腹の横から恥骨に向かって、円を描きながら塗っていきます。
両手を脇腹にもっていき、ゆっくり息を吐きながら、おへその下までマッサージします。
最後に、お腹の前面にハートマークを描くようにマッサージします。
ひざ下・足裏のマッサージ方法
足のマッサージは、むくみ解消に効果的です。
全体にオイルを塗ったら、足首からひざまで、手の平全体を使って優しく撫で、ひざまで撫でたら、今度は足首に向かって優しく撫でます。
足首周りを両方の手の平で優しく包み込むように半円を描きます。
足裏を親指を使って指圧します。
両くるぶしの周りを親指でほぐします。
脚の骨に沿って指を入れながら、足首からひざ下までさすり上げ、ひざ下から足首に向かって撫でていきます。
酷いむくみの場合は、マッサージに加えて、カリウムを含むサプリを摂取するのがおすすめです。
妊婦さんのために作られた、産前産後むくみ対策サプリ
1点、妊婦さんOKのむくみ解消サプリをご紹介しておきますね。
【妊娠中のパンパンに。こころからだあんしん葉酸】
カリウム2000mgに加え、葉酸もしっかり400μg配合しているサプリ。
ビタミンB1、B2、B3、B12、パントテン酸、カルシウムなど、糖質・脂質、タンパク質の代謝に働きかけをする栄養素を配合し、効率よくむくみを排出する成分構成です。
公式HPはこちら⇒妊娠中のパンパンに。こころからだあんしん葉酸
妊娠中のアロマのまとめ
妊娠するとつわりや体の変化など、これまでと違った生活を送る妊婦さん。
妊娠時期に応じたアロマの効果を利用しリラックスできれば、お腹の赤ちゃんも一緒にリラックス出来るのではないでしょうか。
妊娠中でも安心して使えるアロマを利用し、穏やかなマタニティライフを過ごしましょう。