つわりで仕事が辛すぎる…乗り切る?休む?経験者の体験談と会社を上手に休む方法

つわり 仕事 つわりQ&A

赤ちゃんを授かった喜びもつかの間、想像していた以上のつわりの重さに、心身共に参ってしまう女性も少なくありません。

特に仕事をしている場合は、寝起きから絶不調であっても、「今日は一日中横になっていよう」とはいきませんよね。

「吐かずに会社にたどり着けるの?たどり着いてもちゃんと仕事できるの?でも、しなきゃ」

ギリギリの戦いをなさっているあなたは、本当に頑張り屋さんです。

今回は、「つわりがつらいから仕事を休みたい!でも、これは耐えるべきなの?」と悩む女性に向けて、同様の経験をされた「先輩仕事ママさん」の体験談をまとめました。

どんな症状があったか、いつ頃良くなったか、「仕事を休まずに乗り越えた人がとったつわり対処法」と、「つわりで円満に仕事を休むための対応策」について教えていただきました。

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  1. 過酷すぎるつわり中の仕事…働く妊婦さんの苦悩と現状
    1. 症状は朝が一番重い
  2. どんなつわり症状に悩んだ?辛かったのはいつ頃?先輩ママ達の声
    1. こんなつわり症状に苦しみました
    2. つわりで仕事が辛かった時期はいつからいつまで?
  3. 出勤する?欠勤する?判断に困った時に考えたい事
    1. 仕事中のつわりを「乗り越えた」派の先輩ママの経験談
      1. 胃の動きを鈍くして吐き気を軽減
      2. こまめに糖分&水分補給
    2. 仕事をつわりで「休んだ」派の先輩ママの経験談
      1. 嘔吐が酷く安全を最優先に
      2. においつわりと仕事のストレスで限界だった
      3. 会社の理解があったので、早退や休みを遠慮せず取れた
    3. つわりが酷くて退職する、または辞めさせられた人も…
  4. 「仕事しなきゃ…」会社を休みたいけど休めない妊婦さんのつわり中の乗り切り方
    1. 通勤時間を変える
    2. 支障が出にくい仕事を引き受ける
    3. 休憩時間を増やしてもらう
    4. 点滴を受けてから仕事に行く
    5. 衣服で吐き気防止
    6. アロマが染みたマスクで気分をリフレッシュ
      1. アロマは妊婦さん専用アロマを
    7. つわり症状軽減が期待できるサプリを摂取する
  5. 「ここは安全を期す!」会社を休みたい妊婦さんの上手な会社への伝え方
    1. うちドブラックだし人も足りてないから理解を得られる気がしない…という場合
  6. 最後に−仕事もお母さん業も一生懸命な、頑張り屋さんなあなたへ−

過酷すぎるつわり中の仕事…働く妊婦さんの苦悩と現状

つわりは「病気ではない」という言葉で片づけられがちです。

吐き気が込み上げていても、実際に吐いていても、「病気じゃないんだから大げさな」と言われたりもする、世知辛い世の中です。

つわりが厄介なのは、つわりのつらさを受け止めてもらえないところにあります。

つわりを経験することのない男性はもちろん、つわり未経験の女性や、自分のつわりが軽かった女性、お子さんが大きくなり、つわりのつらさを忘れてしまった女性にさえもなかなか理解してもらえない…。

特にまだまだ男性社会で、妊娠出産に理解があるとは言えない昨今の日本の職場は、まさに敵だらけです。

「休みたいけどそんなことを言い出せる雰囲気じゃない」

そう感じ、どれだけ症状が酷くても遠慮して働き続けている妊婦さんが多いのが現状です。

症状は朝が一番重い

つわりは寝起きから症状が重い場合が多く、つわりのことを「morning sickness(モーニングシックレス)」という国もあるほどです。

仕事を持つ女性は、目覚からMAX具合が悪い状態のまま、「今日一日乗り切れるだろうか」と不安な気持ちいっぱいで支度をし、通勤電車内ではニオイと吐き気と闘い、オフィスでは眠気とも戦い、いつも通りに送られるタスクと体調のせいで思うように進まない作業にイライラ、ぐったりとして帰宅、身体にムチを打って夫の食事の用意や家事をします。

もはや拷問の毎日です。

どんなつわり症状に悩んだ?辛かったのはいつ頃?先輩ママ達の声

妊娠すると、心身ともに大きな変化に見舞われます。妊娠前とは勝手が違う身体・精神状態での中での仕事は、かなりの負担となります。

つわり症状に悩みながら仕事をされていた先輩ママさんにお話を伺ったところ、以下のような症状に苦しんだ、という声ををいただきました。

  • 長時間の胸焼け
  • においで気持ち悪くなる
  • 食べていないと気持ち悪くなる
  • 吐き気と嘔吐
  • 情緒不安定になり常にイライラ
  • よだれが止まらない
  • 酷い眠気に絶え間なく襲われる
  • 食欲がなくなる

頂いた声の中からいくつかピックアップしますね。

(症状別の対策について詳しくお知りになりたい妊婦さんはこちらをどうぞ⇒つわりの症状と時期・軽減対策

こんなつわり症状に苦しみました

さとさん 29歳
通勤時の吐き気が辛かったです。急行に乗ると気持ち悪くなった時にすぐに下車できないため、毎日早めに家を出て、各駅停車で倍の時間をかけて通勤していました。仕事中は常にだるさと「吐きたいのに吐けない気持ち悪さ」に悩まされました。
りりさん 33歳
とにかく眠かったです。これまで勤務中にうとうとすることは無かったのですが、デスクで仕事をしていると眠くて仕方なく、なるべく席を立って出来る仕事を率先してやるようにしていました。眠気が収まったと思ったら食べつわりになり、お腹がすくと気持ちが悪くなりました。
あこさん 32歳
吐きまくりでした。出勤してもあまりの顔色の悪さにすぐ帰宅をすすめられるほどのやつれ具合でした。その後、外に出られないくらいに体調が悪化、出産まで毎日嘔吐していました…。

つわりで仕事が辛かった時期はいつからいつまで?

つわり症状に悩まされるのは、妊娠初期~中期にかけてですが、最も重くなるのは妊娠10週前後といわれています。所説ありますが、この時期hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが大量に分泌され、急激なホルモン変化に母体が対応できなくなるためではないかといわれています。

ご参考:⇒つわりはなぜ起こる?

つわりと仕事の両立が厳しかった時期について先輩ママさんに伺ったところ、以下のような回答をいただきました。

みこさん 32歳
妊娠10~14週までしんどかったです。
りおさん 33歳
つわりは妊娠8週~18週まで続きました。
さとこさん 30歳
妊娠8週から酷くなり、そこから産まれるまでずっとつわりでした…

アンケートでは、つわりが始まってすぐに、いうよりは、しんどい期間を耐え続けていく中で限界を感じていく、という傾向が見られました。

出勤する?欠勤する?判断に困った時に考えたい事

気力を振り絞って出勤しても、状態が悪化し、業務に差し支えることもあります。
限界まで頑張ろうとする気持ちは立派ですが、本当に限界がきて急な欠員となることで、余計に周囲に大変な思いをさせてしまう場合もあります。

また、体調があまりに悪い中で仕事をしていると、周囲に気を遣わせ、仕事への集中力を削がせてしまうこともあります。

大事なのは、自分のつわりの特徴を早い段階で周囲に伝えておくことです。
つわり期を通常通りに乗り切る自信がない場合は、ご自身のつわりの容態を話し、業務上支障が出そうな部分については特にしっかりと伝えておきましょう。
その上で、工数の余裕や仕事の詰まり具合も加味し、上司に判断してもらうのも手かもしれません。

(このご提案は、あくまで「判断に困ったとき」のお話です。絶不調でどうにもならない時はすみやかに病院へ行き、お医者さんの指示を仰いでください。)

仕事中のつわりを「乗り越えた」派の先輩ママの経験談

仕事とつわりを両立させた先輩ママさんの経験談をいくつか紹介します。
どんな症状の時に、どういう対策をしたのか、参考になれば幸いです。

胃の動きを鈍くして吐き気を軽減

みこさん 32歳
仕事は看護師として働いていました。主に、胃カメラなどの介助につくのですが、その際、部屋を暗くして施行します。その暗闇で気分が悪くなったりしました。ですが、胃を冷やすと吐き気や胃の動きが抑えられると何かで学んだことを思い出し、凍らせたアイスノンにガーゼ等を巻き、下着の中に入れて仕事をしていたら、胃の動きが沈静化して吐き気が抑えられ、気持ちよく仕事をすることができました。

こまめに糖分&水分補給

ちえさん 29歳
何も食べないとすごく気持ち悪くなるので、仕事中でも1時間置き位にお煎餅やクッキーを1枚ずつ食べて、胃が空にならないようにしていました。夏場は脱水症状に悩まされるようになり、通勤時の乗り換えの度に必ず水分を摂る、と決めて対策していました。
りりさん 33歳
本来は持ち込み不可の職場でしたが、お腹がすぐと気持ちが悪くなってしまうようになったため、同僚に伝え、お菓子を持ち込んで少しずつ食べていました。

ご参考:食べつわりの原因と対策

仕事をつわりで「休んだ」派の先輩ママの経験談

続いて、安全第一、仕事をつわりで休む決意をした先輩ママさんの経験談をお伝えします。

嘔吐が酷く安全を最優先に

みゆさん 32歳
日本語教師をしていましたがつわりがひどく、10分ほどの休憩時間には必ずトイレで吐いていました。胃液も出なくなり胆汁を吐いた時に、仕事を休みました。それまで自分の都合で仕事を休んだことはほとんどありませんでしたが、初めての妊娠であったため、お腹の子供の事がとにかく心配で休みました。

においつわりと仕事のストレスで限界だった

まるさん 28歳
営業職だったのですが、私のつわりは人の臭いがダメで、特にバスは老人の方が多く利用していたのでとても辛かったです。移動手段を工夫してお客様のところまでたどり着けても、結局お客様の家に入ると再び具合が悪くなってきてまともな提案やサポートができませんでした。上司は件数を減らしたり、休み休みでいいよと言ってくれましたが、常に気持ち悪い思いをしなければいけなかったし、つわりがひどい中仕事のストレスも感じなければいけず、18週目くらいから約4週間休ませてもらいました。

会社の理解があったので、早退や休みを遠慮せず取れた

ちえさん 29歳
常に気持ち悪く何も食べられない状態でした。会社は理解があり、早退や休みをとるのに嫌な思いしたことはありませんでした。自分が無理をして子供に何あったら取り返しがつかない、という考えを常に持っていたので、それが判断の基準になりました。

つわりが酷くて退職する、または辞めさせられた人も…

つわりが原因で会社を辞めたり、辞職に追い込まれた先輩ママさんもいらっしゃいます。

さとさん 29歳
仕事中常にだるさと吐き気(吐けない)の症状に悩まされ、別室での作業にしてもらいました。通勤時間が長く、退社時間も遅く、会社でもあまり仕事ができる状態でなかったため、結果会社に迷惑をかけてしまっていたため退職を決断しました。
あこさん 32歳
フルタイムで販売の仕事をしていました。すぐに電車にも乗れないほどに体調が悪くなり、出産まで毎日嘔吐していました。体重もガクンと落ちて、妊婦の体重とは思えないほどになりました。そんな状態で仕事ができるわけもなく、派遣社員だったため、退社以外の選択肢はありませんでした。妊娠、出産は病気ではありませんが、命がけだということを実感しました。
さとこさん 30歳
私は無菌室で仕事をしていたため、防護服のようなものを着ていました。防護服はやはり多少酸素が薄くなるため、よく吐き気をもよおしていました。吐きそうになってもすぐにはトイレまで行けなかったのがとても苦しかったです。 つわりが原因というよりも産休をもらったせいで、勤務日数が足らないという理由で仕事を辞めさせられました。

妊娠・出産が原因で仕事を無くす…あまりに理不尽ですが、この問題に社会がなかなか追いつけないのが現状です。

「仕事しなきゃ…」会社を休みたいけど休めない妊婦さんのつわり中の乗り切り方

 

「つわりの症状が辛くても仕事を辞めるわけにはいかない」とお考えの妊婦さんに、つわりと上手く付き合えるよう、乗り切り方をいくつか紹介させていただきます。

通勤時間を変える

先述のように、つわりは朝方に重くなる傾向があります。上司に相談し、可能であれば出社時間を遅らせてもらいましょう。
また、においつわりが酷い時に満員電車に乗るのはリスキーです。
朝早く起きる事が出来るのであれば、早めに出社するのも一つの方法です。

支障が出にくい仕事を引き受ける

眠りつわりなどは、座ったままの作業よりも、軽く動く仕事のほうがはかどります。
気分転換にもなりますし、ポケットに飴やガム、クッキーなどを入れておけば、空腹時にちょっと離脱してお菓子を口にしたりと、食べつわり対策もしやすいです。

逆にだるさが酷くて動けない場合は、座ってできる仕事を担当させてもらえないか相談してみると良いかもしれません。

休憩時間を増やしてもらう

つわり時は体力を消耗しやすいです。上司に相談して休憩時間をこまめにもらうのも良いでしょう。

休憩中は、身体を伸ばすなどして血行を良くするのも大事です。横になれる場所があれば横になって、ゆっくり身体を休ませましょう。

点滴を受けてから仕事に行く

つわり時にする点滴の成分は、糖分・ビタミン・ミネラルを補給するための栄養剤となっています。
薬効成分は含まれていませんが、体内の栄養バランスが改善することによって、体調が上向きになる人もいるようです。

点滴するかどうかはお医者さんの判断となりますが、食事が摂れていない、何度も吐いている、という場合は、一度来院なさるのをおすすめします。

衣服で吐き気防止

身体を締め付ける衣服は血行を妨げ、吐き気を助長します。ゆったりとしたマタニティウェアや肌着をうまく活用しましょう。

アロマが染みたマスクで気分をリフレッシュ

胸のむかつきやにおいつわりには、柑橘系のアロマの香りが役立ちます。
マスクのガーゼに数滴たらしたり、内側にアロマをつけたガーゼを仕込んで装着するのがおすすめです。

妊娠初期から使えるアロマ

アロマは妊婦さん専用アロマを

妊娠初期は体がデリケートな時期です。
この時期に使用可能なアロマオイルは限られていますので、注意が必要です。

【マタニティー専用アロマオイル】

私がおすすめするのは、アロマセラピスト兼助産婦の方が最高級グレードの精油を使用して作った、安心安全な「妊婦さん専用アロマ」です。
グレープフルーツやベルガモットの香りで気分をリフレッシュさせてくれます。

マタニティー専用アロマオイルの詳細

妊娠時は免疫力が落ち風邪も引きやすくなっているので、マスクをつけることで二重の対策ができます。

つわり症状軽減が期待できるサプリを摂取する

つわりの薬は日本にはありませんが、ビタミンB6がつわり軽減に効果があるという説が、産婦人科学会で発表されています。

「ビタミンB6」を含有した葉酸サプリを摂取すれば、妊婦さんに必要な栄養をしっかり摂りながら、つわり軽減も期待できます。

残念ながら、つわり症状改善が期待できる量のビタミンB6が配合されている葉酸サプリは、今のところ1つしか売られていません。
詳細については別途解説しておりますので、下記をどうぞ

つわり軽減が期待できるサプリメントのご案内【ビタミンB6含有】

「ここは安全を期す!」会社を休みたい妊婦さんの上手な会社への伝え方

つわり症状に不安を覚えたら、酷くなった場合に相談できる環境を作っておきましょう。

とにかく早めの対応が肝心です。赤ちゃんの拍動が確認できた時点で会社や上司に報告するくらいで良いかもしれません。

負担をかける周囲の人々への感謝はしっかりと伝えつつも、状況説明は嘘にならない範囲で誇大表現を用いながら、「それは大変ね、無理できないね」と言ってもらえるように、伝える内容をあらかじめ考えて説得にあたりましょう。

うちドブラックだし人も足りてないから理解を得られる気がしない…という場合

とはいえ、人員が足りてない、自分がいなくなったら職場が回らなくなるという状況に置かれている女性もいらっしゃると思います。

状況はお察ししますが、ここは、つわりが悪化しすぎて8種食アレと障害を負った子供を産んでしまった(と思い込んでいる)経産婦の私から厳しいことを言わせていただきます。

今のあなたの無理な頑張りが、とんでもなく残念な未来を引き寄せてしまう可能性があります!

そうなったらあなたは、「なぜ自分と子供を最優先しなかったのだろう。あの会社の人たちに振り回されて私の人生真っ暗だ!!あの頃に戻りたい、そして辞める覚悟で休みをもらってやるのに…!」と後悔する日を迎えてしまうかもしれません。

どうしても目の前の責任に頭がいっぱいになりがちですよね、でも、あなたの人生・子供がどうなるかは、あなたの選択次第です。
あなた自身の変わりはいません。そして、今宿っている命も、代わりになる命はありません。

つわりの体調不良で仕事を休むことは法律で認められています。

まず病院へ行き、お医者さんにいかに症状が辛いか、いかに会社がブラックで無理を強いられているかをしっかり伝え、「母子健康管理指導事項連絡カード」(定期検診の際に医師から休養を勧められた指導内容を会社に伝えるための書類)を書いてもらいましょう。
労働時間を短縮したり、通院休暇や有給をスムーズに取得できるはずです。

母性健康管理指導事項連絡カード(用紙)

最後に−仕事もお母さん業も一生懸命な、頑張り屋さんなあなたへ−

仕事ももちろん大事ですが、あなたとお腹の赤ちゃんの健康が第一です。

吐き気や胸のムカつきで食事や水分が全く摂れず、嘔吐や脱水で体重が極端に減ってしまうと、症状が重症化して「妊娠悪阻」に陥る恐れもあります。
無理は絶対せず、この時期ばかりは自分と赤ちゃん第一になっていただきたいと思います。