「もしかして私、妊娠したかも?」
「妊娠が判明してから体調が良くない…これは風邪?それともつわり?」
妊娠発覚前後は、心身共にとてもデリケートな時期。期待や不安でいっぱいになったり、体の変化に戸惑ってしまいますよね。
今回は、「妊娠初期症状」について詳しく解説、妊娠初期の体の変化や、起こりがちな症状、妊娠と間違えやすい症状について詳しくご案内します。
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妊娠初期症状とは?何故起こる?
まずは簡単に、妊娠初期と言われる期間と、この時期に体に起こっている変化についてお伝えしますね。
妊娠初期と言われる期間
妊娠初期とは0週~15週(妊娠4ヶ月)までのことを言います。
但し、最終月経の初日を妊娠0週0日としてカウントするので、妊娠2週目までは排卵前ですから実際には妊娠していません。
妊娠していない時期も妊娠期間に含まれるので不思議な感じですね。
妊娠初期、体では何が起こっている?
月経周期が安定している女性の場合は、月経開始から2週間後に排卵が起きます。
排卵された卵子が24時間以内に精子と出会うと20%程の確率で受精し、その瞬間から細胞分裂が始まります。
受精卵は、一番大切な神経細胞の根幹にあたる部分を作りながら、4~6日かけて卵管を転がり子宮に向かいます。
そして子宮内膜に着床、この着床の時期が妊娠3週目となります。
受精卵が子宮内膜に着床すると、妊娠を維持するための女性ホルモンが盛んに分泌されます。月経の時にはがれ落ちる子宮内膜が、はがれずそのまま発育するので月経が止まります。
月経周期が正しい人の場合、次の生理予定日を1週間から10日過ぎても生理が来ないことで、「妊娠したんじゃ?」と感じることが多いようです。
風邪っぽいだるさや眠気という症状が現れて、妊娠に気づく人もいます。このような症状の原因は黄体ホルモンで、妊娠するとこの黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が続き、基礎体温が高い状態が続くために起こります。
症状があらわれるのは4週ころから
月経がくるはずだった日が妊娠4週0日とカウントされます。(この時期までを「妊娠超初期」と言います)
この週以降から多くの人が、ホルモンの分泌による体の変化や不調を感じはじめます。
胸が張ってきたり、だるくなったりと様々な症状が起こりますが、月経前症候群(PMS)の症状とも似ているため、勘違いしてしまうことも少なくありません。
月経前症候群(PMS)とは?
生理の3日くらい前から生理終わりにかけて続く精神的・身体的症状のことを言います。
むくみや、乳房の張り、頭痛、腹痛、腰痛、食欲不振、めまい、倦怠感、情緒不安定などの症状があります。
妊娠初期症状を見分けるには?
確実に妊娠初期症状を見分けるためには、「基礎体温」を把握しておくことが大切です。
基礎体温とは
基礎体温とは、安静にしている時に口の中で計測する体温のことを言います。通常は、目を覚ました時に床の中で計ります。
女性の場合月経の周期に合わせて体温が変動し、排卵と生理を境に低温相と高温相の二相に分かれます。
月経の始まりから排卵までは低温相で低めの体温が続くのですが、排卵が起こることにより黄体ホルモンが分泌されることにより体温が0.3~0.5度上昇します。
妊娠していない場合は、高温相が2週間程度続いた後に体温が下がり、次の月経がはじまります。
妊娠している場合には、黄体ホルモンが分泌され続けるので高温相が続きます。ですので、3週間以上高温相が続いているなら妊娠していると考えられます。
ただ、「基礎体温をつけてないからわからなくて困っている」という人も少なくないと思います。
以下は目安ですが、「こんな症状があれば妊娠しているかも!」という症状についてお伝えしますね。
妊娠超初期(妊娠0~4週)に起こりやすい症状。妊娠の兆候はこんな症状!
妊娠超初期症状は、先ほどお伝えしたように「月経前症候群」と重なるところがありますが、「普段生理前には起こらないのに以下のような症状がある」場合は、妊娠の可能性が高いかもしれません。
- 吐き気
- お腹が外側に引っ張られるような下腹部痛
- チクチク、とする腹痛
- 味覚の変化
- おりものが増える
- 微熱が続く
風邪だと思っていたら、妊娠していたという人もいるので注意!
先述のように、吐き気や微熱など、風邪と間違えやすい症状が起こる場合もあります。
妊娠の可能性がある場合には安易に風邪薬等を服用せずにお医者さんに相談してくださいね。
妊娠超初期は、妊娠検査薬は反応しない
妊娠超初期症状が出てからは「これは妊娠の兆候?」とドキドキしてしまいますよね。ですが、妊娠検査薬で調べてみようと思っても、実は妊娠超初期は妊娠検査薬が反応しません。
多くの妊娠検査薬は生理予定日1週間後以降の使用を求めており、それまで待てずに妊娠検査薬を使うことを「フライング」と言います。
妊娠検査薬はhCGというホルモンに反応することにより陽性反応を示すのですが、一般的な検査薬のhcg検出感度は50IU/Lで、50IU/Lに達するのは妊娠4週が目安です。それ以前は反応しない場合があるのでご注意ください。
妊娠初期の症状はどんなの?代表的な症状10個
妊娠しているというサインにはどういうものがあるのか気になりますよね。
妊娠初期に起こる症状は様々ですが、その中でも代表的な症状を紹介しますので参考にしてみてくださいね。
眠気、体のだるさ、微熱
黄体ホルモンの活発な分泌による影響を受けるので眠気を感じます。
妊娠16週(妊娠4ヶ月)ぐらいまでは体温が高温のまま維持されるので、熱っぽさや体のだるさを感じます。
吐き気・嘔吐
「つわり」と言われて思い浮かぶ症状ですよね。
つわりの原因はまだはっきりと判明していず所説ありますが、妊娠初期にあらわれることから、hCGホルモンや黄体ホルモンの働きによるものだという説が有力視されています。
【妊娠初期のHCGホルモン量】
ご参考⇒「つわりはなぜ起こる?つわりの原因から見る軽減対策」
胸が張る、チクチクする
月経前に生じる症状と似ているので見分けがつきにくいかもしれませんが、胸が張ったり、チクチクするのも妊娠初期の症状です。
月経前の胸の張りは、早い時は排卵直後、月経開始の約2週間前にあらわれます。
胸の張りが月経予定日を数日から一週間程過ぎても続いているのであれば、妊娠による初期症状であると言えます。
腰痛
妊娠初期から腰痛の症状があらわれることがあります。
骨盤から腰全体にかけて痛みがあらわれます。腰痛の原因はリラキシンという関節を緩めるホルモンの働きによるもので、出産時に赤ちゃんが骨盤を通る際に関節を緩める必要があるために起こる症状です。
腹痛
チクチクとした痛みや、下腹部の鈍痛を妊娠初期に感じる場合があります。
これは妊娠したことによりホルモンが働き子宮が大きくなることが原因と考えられます。
貧血
妊娠すると赤ちゃんに血液を送ろうとするため、血液の量が30~50%増えます。それにより血液中の血漿(けっしょう)という成分が多くなり、血が薄まるので貧血の症状が出る場合があります。
便秘、下痢、頻尿
ホルモンの影響により自律神経が乱れ、胃腸の働きが変化するために便秘や下痢の症状があらわれることがあります。
また、子宮が妊娠したことにより急に大きくなるために膀胱が刺激されるので頻尿の症状があらわれることもあります。
頭痛
黄体ホルモンの分泌により頭痛の症状があらわれることがあります。これは黄体ホルモンに血管を拡張する作用があるからです。
肌荒れ
ホルモンバランスが乱れることにより体質が変わり、ニキビや吹き出物が出来やすくなったり、肌が乾燥することによるかゆみが出る場合があります。
食べ物の好みが変わる
これまで特に食べたいと思わなかった食べ物を食べたくなったり、今まで平気だったにおいが嗅いだだけで気持ち悪くなってしまうという症状があらわれます。食べ物の好みが変わる症状のピークは8週~10週と言われていますが、早い人では妊娠初期から先述のような症状があらわれます。
着床出血
次の生理予定日頃に普段の月経の量より少ない出血が起こることを着床出血と言います。
出血があるので生理と間違えやすいですが、妊娠した時のホルモンの影響によるものですので特に心配な出血ではありません。
つわり?それとも体調不良?妊娠を見分けるためのチェックリスト2つ
先述のように様々な症状が妊娠することによりあらわれますが、それでも見分けがつかない場合もありますよね。
単につわりかもしれないし、もしかすると風邪や胃腸炎かもしれない。違いを見分けるための方法をご紹介します。
風邪との見分け方
つわりの微熱や吐き気は風邪の症状と似ています。
風邪の場合には微熱や体のだるさの他にもウイルスによる喉の痛みや咳が出ます。妊娠している可能性がある場合には、自分で判断して薬を服用せずにお医者さんに相談してくださいね。
ウイルス性胃腸炎との見分け方
急な吐き気や下痢の症状が突然あらわれるとウイルス性胃腸炎かもしれないと思う場合があります。ウイルス性胃腸炎というとノロウイルスが代表的なものとして挙げられます。
ノロウイルスの原因は食べた二枚貝のウイルスが腸の中で増殖し、人の嘔吐物から感染することで症状があらわれます。下痢や嘔吐の症状は3日程でおさまります。
つわりの場合の吐き気は長引くので妊娠している可能性があると言えます。
妊娠している、していないにかかわらず嘔吐や下痢の症状があらわれた時には体の水分が失われますので脱水症状には気を付けてくださいね。