妊娠中の味覚障害と食べ物対策。味覚を戻す栄養素と食べやすいもの・食べにくいもの

妊娠中の味覚障害(味覚つわり) つわり症状と軽減対策

妊娠中に味覚の変化を感じたり、食の好みが変わる妊婦さんがいらっしゃいます。

特につわりの時期は、美味しく食べられるものが見つからない、特定の食べ物に異様に固執してしまうなど、食の嗜好の偏りが顕著となり、困り果てる妊婦さんも少なくありません。

【 つわり期に経験した症状(複数回答) 先輩ママ234人に調査】

味覚つわりアンケート調査結果

このページでは、味覚障害・変化の原因、いつ始まっていつ終わるか、産婦人科医の見解と当ブログ調査から見えてきた、「味覚つわりを乗り切れる食べ物」についてご案内します。

味覚障害がはじまる時期は早め、終わる時期は遅め

妊娠による味覚の変化は、妊娠初期から始まることが多く、期間は吐きづわりよりも長期に渡る傾向があります。
妊娠中期を越えて他の悪阻症状が治まっても、味覚は治り切らず、後期まで引きずってしまうことも多いようです。
出産してようやく元に戻った、という方もいらっしゃいます。

妊娠による味覚障害の症状-味覚が別人のように変わることも

好きだったものが嫌いになった、嫌いだったものが好きになった、といった具合に、180度味覚が変わってしまうことも良くあることです。
中には、何を食べても味が薄く感じたり、美味しく感じられなくなったり、水すらまずく感じてしまう妊婦さんもいます。

「妊娠中に好きになった食べ物」として良く挙がるもの

  • マックのポテト
  • アイス
  • スイカ
  • トマト
  • リンゴ
  • 炭酸飲料
  • ドーナツ・カステラ
  • グレープフルーツ
  • パン・サンドイッチ

スイカやリンゴ、グレープフルーツ等、さっぱりと食べられそうな果物を欲する一方で、ジャンキーフードや、糖分が高いもの、油っこいものを無性に食べたくなる方も少なくないようです。

…こう見ますと、和食系は全然ランクインされてないですね。

つわり時でも食べやすかったもの-アンケート調査の結果

先日行ったつわりに関するアンケートで、「妊娠中に気持ち悪くならずに食べられたもの」について調査したところ、以下の結果となりました。

【妊娠中に不快にならずに食べられたもの】

つわり時に不快にならずに食べられたものの表グラフ

食材のジャンルごとに色分けしていますが、食材に関わらず、冷たいものが好まれる傾向が見て取れます。

特に食べられた人が多い食材・飲料に

  • そうめん
  • トマト
  • リンゴ
  • ミカン
  • イチゴ
  • アイスクリーム
  • 炭酸飲料

が挙がりました。

「妊娠中に嫌いになった食べ物」として良く挙がるもの

続きまして、妊娠中に不快に感じた食べ物について調べました。

  • ご飯
  • 生魚
  • コーヒー
  • マーガリン
  • ねぎ
  • ニンニク
  • 味噌汁
  • チーズ
  • カレー

ご飯は、多くの妊婦さんが妊娠中に嫌いになったと答えています。
においつわりでも、ごはんや魚のにおいは、不快に感じたにおい上位にランクインしていました。⇒吐きつわり(においつわり)の症状・時期・軽減対策

今はパンがありますが、100年前の日本人女性もつわり時にご飯の匂いを不快に感じていたのか、個人的に気になるところです。

つわり時に食べにくかったもの-アンケート調査の結果

続いて、「つわり時に食べて気持ち悪くなったもの」についても、アンケートをしましたので、結果を載せておきますね。

【 つわり時に食べて気持ち悪くなった食べ物】

つわり時に食べられなかった食べ物と吐いた食べ物の表グラフ

こちらも、温かい食べ物・飲み物が摂りにくかった、というわかりやすい結果となっています。

味覚障害の原因-産科医の見解と大学の調査結果が示す回答

「妊娠すると酸っぱいものが食べたくなる」という通説がありますが、産婦人科教授の恩田威一先生は「妊娠期にはアンモニアの感受性が増すので、それを打ち消すクエン酸を含んだ食べ物が摂取しやすくなる」という説を立てています。

アンモニアは米や麺類、肉や魚など、多くの食品に含まれています。先述のつわりアンケートでも、「つわり時には温かいものより冷たいものの方が食べやすい」という結果が出ましたが、これも温かい食べ物の方がアンモニアが気化しやすいという性質に影響されている可能性を示唆しています。

ただ、過去に昭和大学医学部が妊婦さんに行った調査によると、実際に妊娠時に酸っぱいものが食べたくなった女性は全体の3%程度だったそうです。
恩田先生はアンモニアの影響に加え、「妊娠における唾液の分泌割合の変化」にも注目し、塩分を含む食べ物は摂取しやすい、という仮説を立てています。

味覚障害改善対策-ポイントは食事の温度とクエン酸、塩分

まず試していただきたいのは、以下の3点です。

  • 温かくない食事(常温以下~冷たい食べ物)を摂る
  • レモンをかけて食べてみる
  • 塩分が含まれた食事を摂る

温かくない食事(常温~冷たい食べ物)を摂る

先述のように、温かい食事は食材に含まれるアンモニアの匂いに敏感になり、不快感を引き起こしやすいとの説があります。
アンモニアは大小差はあれど、ほとんどの食物に含まれています。
常温以下(25度以下)の食事を摂ることで、不快症状を抑えられる可能性があります。

レモンをかけて食べてみる

こちらもアンモニア対策ですが、クエン酸はアンモニアを消臭する作用があります。
レモンにはクエン酸が多く含まれているため、レモンをかけて食べることで不快感の軽減が期待できます。

塩分が含まれた食事を摂る

例えば飴は塩飴をなめるごはんを摂る時は、醤油を付けた海苔を巻いて食べたりお味噌汁の塩分濃度を高めにして飲んでみてください。
ただの甘い飴や白米よりも、食べやすい可能性があります。

味覚つわりも十人十色です。先の表「妊娠中に気持ち悪くならずに食べられたもの」として挙がっている食の中から、あれこれお試しになると良いと思います。

亜鉛を摂ることもおすすめ

平時の味覚障害は、亜鉛の摂取不足で起こります。
また、亜鉛不足は、赤ちゃんの発育や免疫機能にも深刻な影響をもたらします。

背や体重が増えにくくなったり、アレルギーやアトピーを発症しやすくなると言われているのです。
妊娠悪阻で栄養失調が続き、当然亜鉛も不足していただろう私から生まれた子供は、重度のアレルギー・アトピー持ちです。体重もなかなか増えません…。

亜鉛を摂取することで、味覚障害が改善され、健康で育てやすい子供を出産出来る可能性が高まります。

亜鉛は牡蠣やレバー、サバ、チーズなどに良く含まれています。悪阻中は特に食べにくいものたちですので、ミネラル系サプリを摂取したほうがストレスフリーかもしれません。

ただ、亜鉛は過剰摂取すると赤ちゃんに悪影響を与えるという意見もありますので、亜鉛が集中的に摂れてしまうサプリはお医者さんに相談の上摂取していただくのが望ましいです。

また、味覚障害に悩む妊婦さんは、バランスよく食べられない日々が続いているケースも多く、亜鉛がどう、といった問題以前に、総体的に栄養不足に陥っている場合も少なくありません。
妊娠初期の短期間の偏食は、母体や赤ちゃんに悪い影響は与えないと言われていますが、もし症状が長引いていらっしゃるなら、対策を講じた方が安心です。

私がおすすめしている妊婦さん推奨サプリ「美的ヌーボ」は、亜鉛が摂れるのはもちろん、吐き気や情緒不安定など、悪阻諸症状の軽減も期待出来る成分配合となっています。
他の妊婦推奨サプリとの比較をしたりと詳しく解説しておりますので、よければ下記リンク先をご覧くださいね。

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